さて、今日は実は二本映画を見に行ったのです。もう一本は、
 「ターミナル」(スティーブン・スピルバーグ・監督)。


 祖国が内紛によって消滅し、空港から外に出ることも帰国することも出来なくなった主人公が、そこで生活していく中で起こるさまざまな出来事を描き、さらに最後には主人公の目的が明らかになる、という流れ。
 笑いあり、感動ありのストーリーに、トム・ハンクスの演技が光ります。
 また、トム・ハンクスだけでなく、脇役もいい味を出してくれます。主人公がヒロインを食事に連れて行ったときの仲間たちのおっちょこちょいとか、父親の薬を持ち込もうとして捕まった男の話とか。
 主人公が英語を習得していく過程も、なかなか面白いものがあります。最初はメモを見ながらしか話すことが出来ず、祖国が無くなったのだと説明されても「ニューヨークのどこそこに行きたいんです」などと噛み合わない話をしていたのが、だんだんと独学で言語を習得しコミュニケーションが取れるようになっていくさまを見て、やる気の重要性を今更ながらに実感しました……というのはいつものことか。
 空港という普段は特に注意することのない場所でさえ、さまざまなドラマが展開されているという、その感覚を持つことが出来ただけでも十分にモトは取れたように思います。