【No.8】
「ゴースト・イン・京都」
監督:ケヴィン・コナー
評価:★☆☆☆☆
視聴形式:レンタルビデオ


事の発端は江戸時代、女房が間男と不義に及んでいるのを知った夫が二人を斬殺。さらに自ら切腹したところに始まる。
時は流れて現代。日本の研究をしている外国人一家が京都を訪れ、新居として昔ながらの家を選ぶ。居心地の良さそうな家に、たいそう喜ぶ家族たち。
ところがそこには、過去の事件で死んだ三人の霊魂が現代でも残っている呪われた家だった。三人の霊は他人に乗り移って行動を操ることが出来たため、手始めに妻に乗り移り、浮気をするように仕向け、さらに夫にも浮気するよう仕向ける。そして数々の怪奇現象が起こり始め……




ということで日本を舞台にしたホラー映画です。撮影もちゃんと京都で行っているとのこと。外国人が日本を描くとメチャクチャな日本観が出てしまうことがありますが、これは比較的しっかりしています。ごく普通の日本にありそうな家庭を描いていますし、クラブに行ったシーンも舞妓が出てくるようなこともありません。
ただ、怖いかといえば怖くはありません。そしてストーリーの収束には唖然とさせられます。格闘やチャンバラをするのはまだ良いとして、あの終わり方は……


【No.9】
「死の王」
監督:ユルグ・ブットゲライト
評価:★★★★☆
視聴形式:レンタルビデオ


自殺をテーマにしたオムニバス映画とでも言えば良いのでしょうか。途中に挿入される腐乱死体のイメージを除くと、映画全体が「月曜日」から「日曜日」までの全7編に分かれていて、いずれも主人公が自殺するまでを描くというのが基本的なストーリーです。ホラーではありますが、殺人鬼が出てくるわけでもなく、化け物が出てくるのでもなく、淡々として自殺を描いています。第一話などは、主人公の男が会社に辞表を送り、部屋の掃除をして、風呂場で睡眠薬を呑んで眠りにつくという、たったそれだけのストーリー。何が動機なのかなど、肝心なところは全く説明されません。
したがって、スプラッター映画好きには向いていません。グロテスクなものを「キャーキャー」言いながら見たい人にも向いていません。じゃあ、誰に向いているんでしょうね?