【最期を飾る千本の映画】(仮)


先日、ふと思ったのです。
「あれ、私ってあまり映画観ていない?」
そうです。最近、いや、正確には大学に入学してからあまり映画を観ていません。高校生の頃は昼食費も削って金をため、三日に一回はレンタルビデオ店に行ってビデオを駆り漁るような具合だったのに、今となっては……
(中略)そういうわけで、千本映画を観ることにしました。


ってことで、早速今日から開始です。


注:以降の文章は「批評」ではなく「感想」です。


【No.1】
男はつらいよ
監督:山田洋次
私的評価:★★★★☆
視聴形式:レンタルDVD


栄えある一本目は人情ものの基本、名作中の名作……かどうかは知りませんが、少なくとも国民的人気シリーズの一作目です。恥ずかしながら、今まで一作目をまともに観たことがありませんでした。他の作品は48作一挙公開の時にボチボチ観ているんですけどね。
まぁ、さすが人気シリーズだけあって面白い映画です。まず寅さんのキャラクターが良いですわな。よくよく考えれば妹の縁談をメチャクチャにしてしまうわ喧嘩はおっぱじめるわで酷い兄貴なんですが、曲がった事をしているわけではなくて、どうにも憎めません。結局は(遠回りながら)さくらと博の結婚を手助けする形にもなっていますし。さらにはヒロインに振られてしまって、ふいっと旅に出てしまうあたりが寅さんの純情というものなのでしょう。ええ、そうですとも。そういえば初代マドンナはクイズベタですが、誰かと思ったら御前様の娘さんだったんですね。
それに加えて、博の父親役が志村喬というあたりも注目でしょうか。ゴジラ映画と黒澤映画以外で志村喬を見たのは初めてですよ。結婚式の最後のスピーチのシーンはさすがの演技。脇役ながらここまで存在感のある演技をするとは。




【No.2】
大魔神
監督:安田哲郎
私的評価:★★☆☆☆
視聴形式:インターネット


Gyaoに置いてあったので観ることにしたのですが、はたして何年ぶりに観るんでしょうね。たぶん10年ぶりくらいでしょうか。子供の頃に特撮物を端から観た時にその一環として観た覚えがあります。『大魔神』シリーズそのものは全部で三作ありますけど、これはその一作目です。
さて、いかんせん観たのが随分昔でしたのでストーリーは殆ど忘れていましたが、最後のはりつけのシーンだけは覚えていましたね。そういえばこんなシーンもあったなあということで。ストーリーは分かりやすい勧善懲悪の時代劇ですので、それほど難しいところはありません。かつての主君を裏切って国を乗っ取り、それ以来私利私欲にはしって民を苦しめた領主が魔神様の像を破壊してしまい、雷とともに大魔神が目を覚ます……といった流れです。大魔神が暴れるのはあくまでもクライマックスだけで、人間ドラマがメインの映画です。
で、面白いかどうかと言われると、ちょっと迷ってしまうわけですが……どうしても『ゴジラ』あたりと比べると見劣りしてしまいます。単に私があまり時代劇を観ないからということなのかもしれませんが。時代劇好きならもっと評価はあがるかもしれません。とりあえず、最期に観る映画ではないですな。