ようやく一巻を読了。梗概については「あとがき」にこう書いてある。

簡単にどういう話かご説明しますと、主人公のキノが、相棒のエルメスと旅をします。あちらこちらの国を、見て回ります。……以上です。

ここでエルメスというのは、人語を解するバイクの名前。要するにバイクに乗ってあちこちの国を回っていく話である。一つの国には三日しかいないというルールがあり、一つの国を訪れてから去るまでが一話。それが連作の形で収録されている。
ここで要となるのは、訪れた国のシステムかなと思う。要するに、どこか今と違う世界の話であって、そこが問題提起のような形になっているわけだ。たとえば第一話なら、人の心が読めるようになってしまった人々の話である。そのあたりの描写が、個人的には気に入っているところである。

北原氏といえば「クイズ日本語王!」の問題監修を行っている国語学者であるが、「明鏡国語辞典」の編纂者でもある。これは、その辞典の編纂者が集まり、問題とされる日本語について考察を加えた本である。この手の本だと、単に「これは間違っている」というだけで終わることが多いのだが、本書では「なぜ、そんな言い方が生まれたのか」についても考察し、時代の変化による言葉の変遷についてはきちんと認めるという形をとっている。よくある現代風の敬語から口語表現まで題材は多岐にわたっており、解説も分かりやすくて良い。

  • 森ゆきえ「めだかの学校(6)」(集英社

「りぼん」連載だった四コマ漫画。今回で最終巻ということを知りつつ、機会がなく買わないで来たのだが、たまたま今日になって購入した次第。
結局無事に主人公たちは中学校を卒業するのだが、最後に驚愕のオチが。ま、個人的には浅瀬先生が結婚した時点で驚愕なのだが。
それから読みきり等が併録されている。ノリは変わらない。むしろ四コマからストーリー漫画に変わって制約がなくなり、暴走している気が。そんな具合。

「あれ」は終わったのだけれども、どうもその気分から抜け切れてないみたいで、この手の本を読んでしまった。どこまで続くのだろうか。
本の内容については、レビューするような本ではないので省略。