若一光司「我、自殺者の名において」


戦後昭和の時代を生き、自殺という形で人生に幕を引いた、一〇四人の伝記。近衛文麿田宮二郎のような有名人から、「やらせリンチ事件」被害者の母親のような無名の人物まで、さまざまな自殺者のエピソードが書かれている。資料的価値はかなりのもの。私としては、実にためになる本だと思った。
そして、まさか詳しく書かれているはずがないと思っていた恵本確(日本で初めて民間航空機から飛び降り自殺)についても3ページに渡って書かれていた。ううむ、自分で調べてみるだけではまだまだ追いつけないようだ。調査方法を再考しなければ。