石原雅晴「発想するコピーライティング」(宣伝会議


宣伝会議が主催するコピーライター教室の受講生の作品を踏まえて、さまざまな傾向のコピーライティングについて解説した著書。過去の名コピーを紹介するような特集もあるが、「どういう言葉を使えば良いのか」「どういう点に気をつけておけばいいのか」といった方法論が中心になっている。著者が環境問題に関心を持っているらしく、後半は環境保護に関する企業広告が多い。確かにそういう広告はよく見るようになっているから、もっともなことではある。
また、全体として「こういうコピーが良い作品」と断定するというよりは、受講生の作品を多く並べることで読者が自分なりに考える事を促しているように思われる。ダメなものはダメだと言い切ってはいるけれども。環境問題にダジャレ交じりのコピーを書いてきた生徒に「コピーライター失格です」と断言するなど、そのあたりのメリハリはしっかりしているようだ。