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「なおかつ、お厚いのがお好き?」(フジテレビ出版/L)
凡例:L=図書館の蔵書
フジテレビの深夜番組「お厚いのがお好き?」の内容をまとめた本の第二弾。
難しい本を易しく読み解くということをモットーにしており、マルクスの「資本論」から筒井康隆の「虚人たち」まで18冊の書物を、身近な具体例を豊富に挙げて解説している。
いや、まったくもって実に分かりやすいし面白い本である。エッセンスだけ知っておこうという人にはオススメである。
ところで、ショーペンハウアーの「意志と表象としての世界」の序文は以下のようなものであるそうな。
この本を読んで面白くないと思った読者は、苦情を言う前に、本には読まずとも、いろいろな使い道があることを思い出していただきたい。
本棚のすき間を埋めることだってできるし、教養ある女友達の化粧台やお茶の間のテーブルの上に載せておくこともできる。そして最後に、これはなによりも特にオススメするわけだが、この本を批評することだってできるのである。
どうしても、これを読むと土屋賢二の著書の冒頭にある自虐ネタを思い出してしまう。或いは、こうしたところを参考にしているのかもしれない(根拠は無い)。