岡本太郎「自分の中に毒を持て」(青春出版社/S)
いわずと知れた芸術家のエッセイ。
著者が著者ですから、なかなか言うことも刺激的です。
本文中、「芸術は爆発だ」という言葉について「ひとり歩きしている」といった上でこんなことを書いています。

ところで一般に「爆発」というと、ドカンと大きな音が響いて、物が飛び散り、周囲を破壊して、人々を血みどろにさせたり、イメージは不吉でおどろおどろしい。が、私の言う「爆発」はまったく違う。音もしない。物も飛び散らない。
全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーッとひらくこと。それが「爆発」だ。人生は本来、瞬間瞬間に、無償、無条件に爆発し続けるべきだ。いのちの本当のあり方だ。

そういう意味か。