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「眼球譚(初稿)」(ジョルジュ・バタイユ/河出文庫) ★★★★☆
この小説はもともとポルノグラフィーということで発表されたそうだが、個人的には狂気のほうがポイントなのではと思う……って、単に俺がそういう小説を好んでいるというだけの話か(言うほど読まないが)。
終章において当然のごとく狂気じみた行為をとるあたりは、相当に衝撃的である。特に下の件。
どうやら、自分が始終待ち望んでいたらしいものを、今目の前にしていることに私は気づくのだった。(中略)シモーヌの××の中に、私はありありと見たのである、マルセルの薄青色の目玉が××の涙を流しながら私を見つめているのを。(伏字は当方)
寒気がする。