藤原正彦国家の品格」(新潮新書
話題になっているというので読んでみた。要するに現代の社会を斬りながら「論理は万能ではない」「武士道を取り戻すべきだ」といった主張をしていく、という論旨のようである。そこから導かれるのが「国家の品格」を取り戻そう、という提案であるわけだ。
とりあえず、論理性云々の前に「論理の出発点となるものを選ぶ」ことの重要性を軽視していたことは認めなければならないかな。数学で言うなら公理系の選び方一つで全く異なる世界が出来上がるようなもので。