小川洋子博士の愛した数式」(新潮社)


何かと話題になっていたので読もうとは思っていたのだが、なかなか図書館の貸し出しの順番が回ってこなくて今日に至る。この道のりは長かった。
この話のストーリーはおそらくリンクで解説されているだろうからあえて書かない。ストーリー以外のところについて見ると、整数論の小ネタがちょこちょこ出てくるところが面白い。電話番号が「1億までの整数の中の素数の数」になっているなど出来すぎではあるが、興味を持たせるという意味では良く出来ている。
こういうのを読むとラマヌジャンのナンバープレートの話を思い出すね。ナンバープレートの「1729」という数字が「二つの自然数の三乗の和として表せる最小の数」だということを即座に見抜いたという話。このあたりから着想を得ているのだろうか。