朝、浴槽で寝ているところで目が覚めた。
床で寝ているときと違って、風呂の中で寝ていると時間の消費が早く感じられる。
部屋に戻って時計を確認したら9時半。しまった、やってしまった。


Yahho!氏と待ち合わせしていたのが10時だったのだが、結局15分ほど遅れてしまった。


ということで、本日は恵比寿の東京都写真美術館に行ってきた。


まず「文化庁メディア芸術祭」。
名前の通り文化庁が主催するイベントで、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガなどの分野において優れた作品を紹介するというもの。
御託なんて並べなくても、見ているだけで面白い。まあ、そもそもアートと言うものは解説無しでも訴求力のあるものを言うと思うのだが。
で、大賞を受賞したような作品は自分のような素人でも良さが分かる。詳しければもっと分かったろう。いろいろと斬新なアイデアを取り入れている作品が並び、なるほどと感心するばかり。
あまり注目はされていなかったが、静止画の「曼荼羅相好」などは気に入った。明らかにどこかの幻覚系flashの影響だろうな。あれは静止画ではなくて万華鏡を覗くようにグルグル動いてくれれば文句なしだった。原色系の薄気味悪い模様がモゾモゾと蠢く様なんて、想像するだけで面白そうだ。


それから「学生CGコンテスト受賞作品展」。
静止画の最優秀賞だった「痛み」が見事だと思った。作者は九州大学の3年生なのだそうな。CGの作成技術などと言うものは殆ど知らないから力量の程は推測でしかないが、何にせよ人間に「突き刺さる痛み」を「巨大な棘が全身をこれでもかと突き刺す様」によって表現しきったところには興味深いものがある。


で、それから「ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館帰国展」
要するに「おたく」の展示(みもふたもない……)。
まず、入り口からしてポスターがずらりと天井からぶら下がっている。
大抵は「そういう」アニメの類のポスターなのだが、なぜか「怒首領蜂大往生」のポスターが混じっていた。こればかりは著しく不釣合いだと思うのだが。
それから中に入るとレンタルショーケースやらオタクの個室やらが展示されている。よくこれだけ集めたものだ。細かいことは書かないが、ショーケースに並んでいる商品の価格が激安だったところがツッコミどころか。あんな値段で売っていたら購入希望者が殺到する。
さて、こういう場所だから入場者も偏っていそうだが、意外にばらけていた。こんなアニマとアニムスのイコンの密集地帯で、あの人々は何を見たのだろう。何も見ないほうが幸福かもしれないが。


そして最後はさっきの芸術祭にもどって「受賞者シンポジウム」。
受賞者である大地丙太郎湯浅政明の二人がメインで、富野由悠季司会。
湯浅政明の「マインドゲーム」は作品そのものを知らなかった。CMを見た覚えもないのだが、いつの間に公開したのだろう。あの「クレヨンしんちゃん」と同じ絵柄で気付かないはずはないのだけれども。
クリエイターの視点からいろいろと為になる話を聞く。そういえばいつごろからアニメーター志願者が増えたんだろうね。