中村亨「数学21世紀の7大難問」(ブルーバックス) ★★★☆☆

 クレイ数学研究所のミレニアム賞問題について解説した本。
 先日、7大難問について分かっていないことが分かってしまったので、とりあえず概要を押さえておこうということで易しめの本を読んでみました。
 「リーマン仮説」「バーチ、スウィナートン=ダイアー予想(長い…)」「P対NP問題」「ポアンカレ予想」の辺りは易しかったのですが(他の本にもしばしば登場しますし)、
 それに続く「ホッジ予想」が相当な難物で、「問題の意味が分かっていない」状態。こういう文章をさらっと理解できるようになるのが理系への第一歩なのでしょう、きっと。
 「ヤン‐ミルズ(理論)の存在と量子ギャップ」「ナヴィエ‐ストークス(方程式の解)の存在と滑らかさ」あたりは感覚的にも分かりやすく説明されていて有難いところです。
 良く分かっていないところがあるので多少気持ち悪いのですが、取りあえずは棚上げ。駒場の図書館にもう一冊7大難問に関する本があることは分かっているのですが、今は休館中なので取り敢えず調べようがありませんし。