半落ち
監督:佐々部清


なかなか宜しい映画だった。ラストは、滂沱とは行かないが半泣き。たまにはこういう映画を観るのも良いものだ。普段からあの手の映画ばかり観ていると、この映画のテーマが殊更に重く圧し掛かってくるね。
原作の直木賞選考の際のゴタゴタについては下のサイトあたりが参考になりそう。
【(ネタバレ注意)ttp://www.geocities.jp/hyouhakudanna/messay/hanochi.html】
疑いの余地の無い作品にしなかったと言うところは作者のミスなのだろうけど、これを見る限りは「致命的な欠陥」とは思えないのだが。
まあ、私がストーリーが破綻した作品に慣れすぎたせいかもしれない。

清水義範「戦時下動物活用法」(実業之日本社


全部で10話からなる短編集。
「服を買う」「味覚戦争」あたりを読むと、なんだか著者が子育てに悩まされているような気がする。悩むと言っても、「トホホ」で済む悩みなのだけれども。
表題作の「戦時下動物活用法」は戦時中における動物の活用法の指南書の体裁をとっているのだが、これは後半で噴いた。そういうオチかい。
「鳩」の項目で、鳩に黄燐の糞をさせて焼夷弾代わりにしませう、という話があるけれども下のサイトなどを見るかぎり、あまり役には立たないようだ。
wikipedia白燐弾」:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E7%87%90%E5%BC%BE