開催から時間が経ってしまいましたが、「詰将棋解答選手権」に参加してきました。今年は初級戦には参戦せず、一般戦のみの参加でした。


以下、解図していた時の感想です。(以下の文章にはネタバレがあります)

【0分】開始。とりあえず1問目に取りかかる。パッとみて龍を何とかすればよさそうなので5五香、5六香あたりを考えてみるもののなかなか解けず。

【10分】このままだと解けそうにないので2問目へ。しばらく迷うものの初手に気付けば意外に簡単に解ける。ようやく1問解けたことでほっと一息。

【18分】3問目へ。と金を何とかすれば良さそうなので桂と香の打ち方を考える。「2五と・1五と」として2二飛成→1三竜とすれば詰みそうだと思い盤に並べて考えているうちに、角とと金を入れ替えることを思いつき、無事に解決。

【27分】4問目を考えてみるが、と金を取られないようにする方法が限られているのに筋が見えてこない。5問目・6問目にも手をつけてみるが、容易に解けそうにはない。そのため、1問目へ逆戻り。しばらく検討していくうちに、ようやく打ち方の順番に気付く。分かってみれば、見事な金の翻弄。龍のおかげで最終手もきっちり限定されていて、これは作意に違いないと確信。

【47分】5問目に移動。とりあえずしらみつぶしに初手を検討し、10分ほどかけてようやく初手に到達。しかし、そこから2手目を考えるのにかなり手間取り、さらに4手目も合駒を検討しているうちに頭がごちゃごちゃしてくる。とりあえず問題用紙に考えた手をメモしつつ、盤駒をフル活用していると、巧い具合に盤の中央を使う変化に到達。そこから邪魔駒消去で詰むことを確認。完全に検討したわけではないので不安は残るものの、作意っぽい詰手順であるため、おそらく作意だろうと推定し、解答。

【75分】6問目へ移動。とりあえず「2四銀、1二玉、3二龍」として合駒を考える。ここで「2二合、3四馬」とするとさらに合駒を考えねばならず、二歩も絡んできてややこしい。とりあえず歩合として検討してみると、やがて初手から「2四歩、1二玉、3二龍」のほうが有力であることに気づく。時間もないので、この筋を読むことに賭けることにする。

【85分】残り5分。あれこれ考えているうちに10手目まで到達。それらしい局面ではあるのだが、そこから「2三龍、同桂、1五歩、同桂、2三銀不成」とすると1三玉と逃げられてしまう。桂の二段跳ねは詰将棋らしい手ではあるのだが、詰まないことにはしかたがない。逃げられない方法はないのかと検討してみるが、龍を捨ててしまえば馬と銀だけなので、どうしようもない。やっぱり無理なのか………

【88分】「1二龍!」不意に妙手がひらめく。打歩詰に誘うため合駒は「1三歩合」しかない。そして、この手を挟んでから先ほどの手順を行えば合駒が邪魔で玉が逃げられない! 心の中でガッツポーズをして、慌てて解答用紙に解答を記す。慌てていたせいで途中で2手書き忘れており、途中から消して書き直し。無事に17手書き終わって一度確認したところで時間切れ。



解答終了後は別室にて解説と表彰式が行われ、その後、結果の配布と成績優秀者への表彰。トップは54分で全問正解だったそうです。あれを54分で解くとは、いやはや。私は6問中5問正解で25点という結果でした。順位としては54人中10位。去年は3問正解・1問部分点で16点、順位は真ん中より下でしたから、そう考えると少しは解図力も上がったのかなと思います。
問題に関しては、いずれも詰将棋の第一人者による作品ですし、非常に楽しませていただきました。これだけ濃密な時間を過ごすということはなかなかありませんし、やはり参加してよかったと思います。参加賞として『詰めてみよう作ってみよう』という小冊子を頂きましたが、こちらも小冊子ながら著者が若島氏ですから、終盤の問題はかなり濃密で楽しませていただきました。問題作成者の皆様、スタッフの皆様にお礼申し上げます。
来年も参加できるかどうかは分かりませんが、参加できるのであれば来年は一般戦で全問正解することを目標にしようと思います。