NHKの「視点・論点」を見ていたら、桂文珍が笑いのエネルギー云々について語っていた。自分の経験談と、医学的なデータを交えつつ、笑いにはさまざまな効用があるということを明らかにするという論旨。
その中で登場した「しゃれ言葉」については『落語的学問のすすめ』にも書いてあったけど、改めて面白い表現だなと思う。たとえば「冬のカエル」。冬だから寒い。「寒いカエル」だから「寒(かん)ガエル」。それから「夏のハマグリ」。夏の貝の身は腐りやすいが、貝そのものは腐らない。身腐って貝腐らん。見くさって買いくさらん。ということから「夏のハマグリ」=「ひやかし客」。下らないといえば確かにそうだが、こういう和みそうなネタは好きである。関西はこういうところのクオリティがやけに高い気がする。
まあ、イライラを笑いで昇華させることは意味のあることだろうし、なかなか笑えないからこそ笑う機会を見つけ出すというのも重要なのだろう、たぶん。